高校受験。都立高校、入試の仕組み(推薦入試)。

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頑張る中学生を応援するかめきち先生です。

今回は、
かめきち先生が家庭教師として
活動している地域である
東京都の都立高校入試の仕組みについて
お話をしていきたいと思います。

都立高校の入試は
「推薦に基づく入試(推薦入試)」と
「学力検査に基づく入試(一般入試)」に
分けることができますが、
今回は
推薦入試について
お話をしていきたいと思います。

※一般入試については
こちらの記事を参考にしてください。

 

各都立高校の入試実施方法の一覧表

都立高校の募集案内(日程や出願書類など)については
東京都教育委員会のホームページに
記載があります。

<<東京都教育委員会 令和2年度東京都立高等学校募集案内>>

その中に
「平成31年度入試実施方法一覧」という
PDFファイルがあり、
各都立高校の入試実施方法が
一覧表にまとめられています。

<<東京都教育委員会 令和2年度入試実施方法一覧>>

この一覧表には各都立高校ごとに
集団討論・個人面接や作文などの
実施される試験内容や
それぞれの配点など、
何の試験が実施されて、
試験の結果や内申が
どのように評価されるのか
ということがまとめらています。

この一覧表の見方を
マスターすることができれば
都立高校の推薦入試の仕組みを
理解することにつながるので、
表の見方の説明を中心に
行っていきます。

※表の赤枠が
推薦入試に関わる部分です。

一覧表で自分の希望する高校や、
興味のある高校の欄を見ながら、
この後の説明を
読み進めていってください。

推薦入試では、何が実施されるのか?

一覧表を細かく見ていく前に、
都立高校の推薦入試の応募資格等と
都立高校の推薦入試で
何が実施されて
どのように評価されて
合否が決まるのか
ということについて
まず説明を行っていきます。

推薦入試の応募資格等

都立高校の推薦入試は
「一般推薦」と
「文化・スポーツ等の特別推薦」に
分けられますが、
どちらに応募するにしても
中学校の校長の推薦を受ける
必要があります。

そのほかにも

・保護者と都内に住んでいること
・次の3月に中学校を卒業する見込みであること
(これらは大丈夫ですね。)

といった条件を
満たしている必要があります。

また、
志願する都立高校を第1志望とする
ということになっているので、
合格した場合は
必ずその都立高校に
入学しなければなりません

他の高校は
受験できなくなるので
注意してください。

また出願の際は、
1校1科(または1コース、1分野)
を志望するのが基本ですが、
同じ高校で
同一の学科内に
別の分野などがある場合は、
第2志望まで
指定できるケースもあるので、
希望する学校が決まってきたら
中学校の先生などに
早めに確認を取ってみて下さい。

※例えば
八王子桑志高校の場合、
「デザイン分野」を第1志望
「クラフト分野」を第2志望
として出願することができます。

実施される試験

「一般推薦」で実施される試験は、
ほとんどの都立高校で

「集団討論」
「個人面接」
「作文(または小論文)」

になります。

学科試験(学力テスト)は
行われません。

※一部工業系や美術系などの学校では、
「作文(または小論文)」は実施されず
「実技検査」が行われます。

※「文化・スポーツ等の特別推薦」では、
「個人面接」か「集団面接」の
どちらか一方と
「実技検査」が実施され、
「作文(または小論文)」は実施されない
というケースが多いです。

どのように合否が決まるのか

推薦入試の合否の判定は、
出願の時に提出する
「調査書(中学校の9教科の成績)」を
得点になおしたものに、
試験当日に行われる
「集団討論・個人面接」や
「作文(または小論文)」、
「実技検査」などの成績(=得点)を
プラスして、
総合成績というものを出します。

それでは
「どのように合否が決まるのか」
考え方が
分かったところで、
一覧表の各項目について
見ていきましょう。

「推薦枠」について

一覧表の「推薦枠」の欄には、
「割合(%)」と
「文化・スポーツ等特別推薦の有無」
という項目があります。

「割合(%)」

「割合(%)」は、
推薦入試で募集する人数が
定員の何パーセントになるか
ということをあらわしています。

一部の高校では
定員の10%や30%を
推薦枠として
設けていますが、
ほとんどの高校が
20%に定めています。

「文化・スポーツ等特別推薦の有無」

都立高校の推薦入試は、
「一般推薦」のほかに
「文化・スポーツ等特別推薦」というものが
あります。

「文化・スポーツ等特別推薦」は、
音楽やスポーツの分野などで
優秀な成績をおさめたり、
それらの分野が得意な生徒が
対象となる推薦制度です。

この項目に
「○」がついている高校では、
「一般推薦」のほかに
「文化・スポーツ等特別推薦」も
実施されます。

「文化・スポーツ等特別推薦」についても
推薦の対象となる基準や
実施される試験などについて、
高校ごとに
一覧表にまとめられています。

表の見方は
「一般推薦」の一覧表とほぼ同じなので
「文化・スポーツ等特別推薦」を
考えている人は
チェックしてみて下さい。

平成31年度文化・スポーツ等特別推薦実施校の入試方法等一覧(1)

平成31年度文化・スポーツ等特別推薦実施校の入試方法等一覧(2)

また
「文化・スポーツ等特別推薦」に
出願した場合でも、
同じ高校であれば
「一般推薦」にも
出願することが可能です。

「調査書の活用」

「調査書の活用」の欄には、
「観点別学習状況の評価」と
「評定」という項目があります。

高校に出願するときに、
成績などが記載された
「調査書」というものを
高校に提出します。

この「調査書」に記載される
9教科(英数国理社と実技4教科)の成績が、
どのような方法で
評価されるものなのか
ということを
「調査書の活用」の欄は
示しています。

成績を評価する方法は
「観点別学習状況の評価」と
「評定」の
2つの方法があります。

「観点別学習状況の評価」

「観点別学習状況の評価」は、
「関心・意欲・態度」や
「読む能力」、
「書く能力」など
各教科ごとに
あらかじめ評価される項目が
決められていて、
その項目ごとに
3段階(ABC)の評価を行う
という方法です。

「関心・意欲・態度」などの
特定の観点や
特定の教科に重みを置いて、
評価を行うことができるのが
特徴です。

一覧表で
「観点別学習状況の評価」の項目に
「○」がついている高校では、
この方法で評価された
9教科の成績を、
合否の判定の際に用います。

エンカレッジスクールなど
いくつかの高校が、
この評価方法を採用しています。

「評定」

「評定」とは
中学校の9教科の成績を
5段階評価であらわす
評価方法のことです。

各教科の成績を
1~5までの数値で
あらわしたもので、
いわゆる
3年生の2学期最後の
通知表の成績のことです。

一覧表で
「評定」の項目に
「○」がついている高校では、
この方法で評価された
9教科の成績を、
合否の判定の際に用います。

ほとんどの高校が
この「評定」の評価方法を
採用しています。

「満点」

「満点」の欄には、
「調査書」や
「集団討論・個人面接」などの
実施される試験項目などの点数(満点)が
記されています。

点数が記入されていない
試験項目は、
実施されません。

それでは
項目ごとに見ていきましょう。

調査書

ここには
「調査書」に記載されている
9教科の成績を得点になおした
「調査書点」の満点の点数が
のっています。

この「調査書点」が
総合成績(他の試験項目の点数も
すべてプラスしたもの)に
占める割合の上限は、
50%以下と決められています。

合否の判定に使われる総合成績に、
「調査書」の9教科の成績が
影響するのは、
最大でも50%までです
ということです。

ここでは
「調査書」に載っている9教科の成績が、
5段階の「評定」に基づいている場合の
「調査書点」の計算の方法について、
説明を行っていきます。

まず
①9教科すべての成績を
すべて足していきます(オール5だと45点)。
※「一般入試」だと
実技教科の成績は2倍する
ということを行いますが、
「推薦入試」の場合は
行いません。

②次の計算式にあてはめて、「調査書点」を算出します。

あとで
実際の例を用いて
計算を行ってみます。

集団討論・個人面接

「個人面接」と「集団討論」は、
一部の高校を除いて
原則すべての高校で
実施されます。

個人面接は、
出願の時に提出した
「自己PRカード」を資料として活用して
面接官が質問をしてきます。

集団討論は、
受験生数名でグループとなり
学校行事や学校生活に関することなどを
テーマに、
30分ほど行われます。

この項目には
「個人面接」と「集団討論」を
合計した満点の得点が
記載されています。

※出願の時に提出する
「自己PRカード」は
点数化されることはありませんが、
個人面接のときの資料
(=ここに改定ある内容をもとに
面接官が質問をしてくる)や、
合否を判定する際の
資料の1つとして
活用されます。

「小論文・作文」

推薦入試では
「小論文・作文」
「実技検査」
「学校設定検査」
のうち、
必ず1つ以上検査を行うことに
なっています。

そのうち
多くの学校が「小論文・作文」を
実施します。

「小論文」と「作文」の
どちらを実施するかは、
項目に記載があります。

項目の点数は、
「小論文」または「作文」の
満点の点数になります。

実技検査

「実技検査」が行われる場合は
この項目に
満点の得点が記載されます。

記載がある場合は、
「備考」欄や「注釈」を
確認してみて下さい。

学校設定検査

「学校設定検査」が行われる場合は
この項目に
満点の得点が記載されます。

記載がある場合は、
「備考」欄や「注釈」を
確認してみて下さい。

「総合成績」の算出例

それでは実際に、
都立目黒高校を例に
「総合成績」を計算して出してみます。

上記の一覧表の情報から、
目黒高校の「総合成績」の配点は
下の図のようになっていることが
分かります。

例として、
「調査書」の成績と
当日の試験の結果が
下記の通りだったとします。

それではまず
「調査書点」を計算してみます。

「調査書点」は
340点ということになります。

「集団討論・個人面接」の点数は、
試験結果である150点
そのままです。

「作文」の点数も
試験結果である200点
そのままです。

そしてこれら

「調査書点」
「集団討論・個人面接」
「作文」

の点数を合計した

690点
が「総合成績」になります。

この「総合成績」の結果と
出願書類の内容(「自己PRカード」など
が考慮されて、
合格者が決定されます。

 

 

以上が
都立高校の推薦入試の仕組みに
なります。

都立高校の
推薦入試を考えている場合は、
早めに学校の先生に
相談するようにしてください。

早い時期であればあるほど
学校の先生から
「今の時点で何が足りないので
ここをもっと頑張るように!」と
詳しいアドバイスを
受けられると思います。

自分が何をするべきか
早い時期から意識することができれば、
受験を有利に進めることができますよ。

あなたが希望した進路へ進めるよう
かめきち先生は応援しています。

頑張ってください!

最後まで読んでいただき、
ありがとうございました。

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