頑張る中学生を応援するかめきち先生です。
今回は高校受験に臨むにあたって
知っておくべき
「単願」と「併願」について、
説明を行っていきたいと思います。
「単願」と「併願」は
私立高校入試に用意された仕組みです。
※学校によっては仕組み自体が
用意されていない場合もあります。
高校受験を有利に進めるためにも
受験の仕組みをよく知り、
上手にその仕組みを活用して
合格を勝ち取りましょう!
「単願」とは?
「単願」とは、
合格したら必ずその高校に入学します
という確約をして
出願をする方法です。
「専願」とも呼ばれます。
「単願」という形で受験に臨み
合格した場合は、
必ずその高校に入りますという約束を
事前に行っていますから、
そのまま入学手続きを
行うことになります。
他の公立高校、私立高校を
受験することはNGです。
「単願」で出願を行うには、
基本的には高校側から提示された
出願資格を満たす必要があります。
具体的には、
「内申点」や「欠席日数」、
「成績に1がないか」などが見られます。
例えば、
中3の5教科(英数国理社)の
内申合計が18以上、
または9教科の合計が34以上、
欠席日数が中学1年から中学3年11月までで
20日以内、
中3の成績において
5段階評価中1がないこと
というようなことが
出願資格として高校側から提示されます。
ちなみに
英検や漢検、数検の準2級以上を
持っていると
内申点を加点してくれる
という高校が結構あります。
「併願」とは?
「併願」とは、
合格したとしても
その受験校の入学の権利を確保したまま
他の高校の受験も認めますよ
という約束のもと
出願する方法です。
※他に受験が許される高校が
公立高校など1校だけという場合や、
複数校の受験を認めてくれるケースなど、
学校により受けられる高校の数は
異なります。
うちの高校をすべり止めにしてもいいよ
という出願方法です。
「併願」という形で受験に臨み
合格した場合は、
他に高校を受けてもいいですよ
という約束を事前に行っていますから、
他の高校の合否が出るまで
入学手続きを待ってくれます。
※当然
いつまでも待ってくれるという訳ではなく、
入学手続きの最終期限は決められています。
「併願」で出願を行うには、
「単願」と同様に
基本的には高校側から提示された
出願資格を満たす必要があります。
出願資格については、
同じ学校で「単願」の出願も
許されている場合、
「併願」の方が求められる
基準が高くなります。
先ほどの
「単願」の具体例であげた出願資格が
「併願」の場合になると、
中3の5教科(英数国理社)の
内申合計が20以上、
または9教科の合計が38以上、
欠席日数が中学1年から中学3年11月までで
20日以内、
中3の成績において
5段階評価中1がないこと
というような内容になります。
求められる内申合計が高くなることが多いです。
高校側からしてみたら
合格したら必ず入学してくれる「単願」の受験生を
「併願」の受験生よりも優遇するのは
当然ですよね。
推薦入試と一般入試
「単願」と「併願」の話から一度離れて、
ちょっとややこしくなりますが
私立高校の入試は、
大きく「推薦入試」と「一般入試」に
分けることができます。
「推薦入試」とは
高校側が設定した中学の成績基準などをクリアして
事前相談を行ったうえで、
中学校の校長先生からの推薦を経ることによって
出願できる入試方法です。
※学校によっては「自己推薦」といって、
自分で自らを推薦するという方法認めている
ところもあります。
学校の成績以外に業者テストの偏差値などが
判断基準に加えられたりします。
試験方法は、
学力検査(テスト)が行われることはほとんどなく、
面接や作文などが実施されます。
「一般入試」とは
基本的には当日の学力検査(テスト)の結果で
合格・不合格が決まる入試方法です。
試験科目は、
一般的には英語・数学・国語の3教科に
なります。
「推薦入試」「一般入試」と「単願」「併願」の関係
私立高校の入試方法には、
まず「推薦入試」と「一般入試」という
分け方があり、
それぞれの入試の実施の仕組みとして
「単願」と「併願」が用意されている
というイメージになります。
それぞれの入試パターンについて
説明を行っていきますが、
学力検査(テスト)の実施・非実施や
出願資格の項目や基準、
併願受験の場合に他に受けられる
高校の数や種類(公立高校・私立高校)など、
学校により詳細は異なるので、
受験を希望する高校の入試要項を
よくチェックしてください。
※ほとんどの学校がインターネット上から
入試要項を入手できますよ。
推薦入試(単願)
高校が提示した
出願資格(内申点や欠席日数など)を
満たし、
中学校長の推薦を得られて、
受験校を第1志望とする生徒が
対象となる入試方法です。
※学校長の推薦以外にも、
「自己推薦」を認めている
高校もあります。
一般的に、
ただ「推薦入試」と言われる場合は、
この入試方法を指します。
学力検査(テスト)が行われることは
ほとんどなく、
書類選考と面接の実施で
終わってしまうことが多いです。
合格したら
第1志望という条件で
受験をしているのですから、
必ずその高校へ進学します。
この形式の受験では
ほとんど不合格者が出ることは
ありません。
ただ一部、
大学まで付属の難関校などでは、
倍率が高くなり
多くの不合格者が出てしまいます。
推薦入試(併願)
高校が提示した
出願資格(内申点や欠席日数など)を
満たし、
中学校長の推薦を得られ、
他に第1志望の高校がある生徒が
対象となる入試方法です。
※学校長の推薦以外にも、
「自己推薦」を認めている
高校もあります。
書類選考と面接の実施以外に
学力検査(テスト)が
行われることもありますが、
不合格者はほとんど出ません。
当日の学力検査で
よほど悪い点数を取らない限りは
大丈夫です。
合格したら
他に第1志望の高校があります
ということで受験をしていますから、
推薦で受験した高校の合格を
確保した上で、
他の高校を受験することができます。
他に受験できる高校は、
公立高校1校のみという場合や、
複数校受験を認めてくれる場合など、
学校により条件が異なるので、
事前に入試要項を
よく調べるようにしましょう。
推薦入試(その他)
スポーツ推薦や芸術分野における推薦などが、
ここに当てはまります。
部活動の都道府県大会などで優秀な成績を
納めたことのある人などが
推薦の対象となる入試です。
一般入試(単願)
高校が提示した出願資格(内申点や欠席日数など)を
満たし、
受験校を第1志望とする生徒が対象となる
入試方法です。
推薦入試(単願)の出願資格を
満たせなかった生徒が、
次に検討する入試方法に
なります。
基本的には
受験当日の学力検査(テスト)の結果で
合格・不合格が決まりますが、
合格に必要な基準点が
大幅に下げられるなど
かなり有利な条件で
受験することができます。
合格した場合は、
第1志望という条件で
受験をしているのですから、
必ずその高校へ進学します。
一般入試(併願)
高校が提示した出願資格(内申点や欠席日数など)を
満たし、
他に第1志望の高校がある生徒が対象となる
入試方法です。
基本的には
受験当日の学力検査(テスト)の結果で
合格・不合格が決まりますが、
一般入試(単願)ほどではありませんが
合格に必要な基準点が
下げられるなど
有利な条件で受験することができます。
合格したら
他に第1志望の高校があります
ということで受験をしていますから、
併願で受験した高校の合格を確保した上で、
他の高校を受験することができます。
他に受験できる高校は、
公立高校1校のみという場合や、
複数校受験を認めてくれる場合など、
学校により条件が異なるので、
事前に入試要項をよく調べるようにしましょう。
一般入試(オープン)
基本的には内申点などは関係なく、
受験当日の学力検査(テスト)の結果で
合格・不合格が決まります。
実施される科目は、
一般的に英語・数学・国語の3教科に
なります。
※面接が実施される場合もあります。
受験当日の一発勝負になります。
受験校の過去問などに取組み、
試験問題の傾向や難易度を把握して、
しっかりと対策を行ったうえで
受験に臨むようにしましょう。
私立高校の入試方法は、
上記いずれかのパターンに
当てはまることがほとんどだと
思います。
しかし、
都道府県の地域や学校により
独自の入試方法が
実施されている場合も多くあるので、
受験を希望する高校の入試要項を
しっかりとチェックするようにしましょう。
また、分からないことは
早めに学校の先生や塾の先生に
相談するようにしてくださいね。
まとめ
私立高校入試の仕組みである
「単願」「併願」についてまとめます。
1.「単願」とは、
合格したら必ずその高校へ進学します、
という約束をして出願する方法です。
2.「併願」とは、
合格したらその受験校の合格を確保したまま、
他の高校の受験も認めますよ、
という約束をもとに出願する方法です。
3.「推薦入試」と「一般入試」
「推薦入試」とは、
高校側が設定した中学の成績基準などをクリアして
事前相談を行ったうえで、
中学校の校長先生などからの推薦を経ることによって
出願できる入試方法です。
「一般入試」とは、
基本的には当日の学力検査(テスト)の結果で
合格・不合格が決まる入試方法です。
4.組み合わせ
私立高校の入試は、
「推薦入試」「一般入試」と
「単願」「併願」が
組み合わさった形で実施されます。
受験する地域や学校により
実施形態や受験の条件などが異なるので、
受験を希望する高校の入試要項を
しっかりとチェックするようにしましょう。
あなたなら必ず合格を勝ち取れます!
頑張る中学生をかめきち先生は応援しています。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
参考になりました。
本当にありがとうございました。
高校受験の仕組みは複雑ですが、
しっかりと理解して
自分が有利になるような形で
高校受験にのぞんでください。
希望した進路へ進めるよう応援してます!
例の5段階評価で1が無いことって学期で見られるんですか?それともその学年の平均の評価で1がないって事ですか?
学校によって違いますかね?
僕今単願にしようか迷っていてそこのアドバイスがほしいです
よろしくお願いします
高校側が
受験生の成績をみるときは、
「調査書」の成績をみます。
「調査書」とは
中学校が作成するもので、
生徒の各学年での成績や
学校生活のことなどが
書かれています。
※「調査書」に
どの学年の成績が書かれるのかは、
地域によって変わってきます。
例えば、
東京都であれば中3の成績、
埼玉県であれば中1・中2・中3の成績が
記入されます。
中学校が3学期制であれば、
「調査書」に書かれる成績は、
中1は3学期の通知表の成績
中2は3学期の通知表の成績
中3は2学期の通知表の成績
になります。
なぜ
学年最後(中3は受験前最後)の成績が
書かれるのかというと、
各学年最後の成績は
その学期の評価だけではなく、
学年1年間を通しての
総合的な評価となるからです。
というわけで、
例の「5段階評価で1がない」というのは、
学期や学年の平均で
ということではなくて、
中1であれば3学期の成績
中2であれば3学期の成績
中3であれば2学期の成績
において「1」がない
ということになります。
一般的には
このような成績の見方を
するのですが、
全ての高校が
そのような成績の見方をするのかというと、
そうとは言い切れない部分があります。
受験を希望する高校の
ホームページに、
入試の「募集要項」が
のっていると思います。
そのなかに
「出願基準」という項目があり、
そこに
「成績をみるときは
調査書の成績をみますよ」
というように、
何をみて成績の判断を行うのか
ということが
書かれていると思うので、
チェックしてみて下さい。
もし
書かれていないのであれば、
中学校の先生を通して
高校に問い合わせて
確認してみて下さい。
(自分が単願の「出願基準」を
満たしているか、
問い合わせてもらうのが
一番いいですよ!)
希望する高校へ進めるように
応援しています。
頑張ってください!